誰でもできる社会調査
やり方はいたって単純。Googleを開いて検索バーにひらがな1文字を打ち込み、検索ボタンを押すだけだ。過去の検索履歴などが反映されないよう、Googleアカウントからはログアウトした状態で調べている(よく分かってないけど)。今回は「あ」から「ん」までの46文字を調べてみた。
ひらがなリサーチの結果(クリックで拡大)
早速だが、調べた結果がこちらの表だ。それぞれの文字に対して、検索に掛かった件数、1番目・2番目に出てきたサイトのタイトルを書き込んであります。
圧倒的強さのWikipedia
さて、上の表で薄い緑色になっているのは、その文字について説明してあるWikipediaのページだ。およそ半分となる21種類の文字で1位を獲得し、インターネットの集合知として圧倒的な強さを見せつけた。
「せ」マニアにはたまらない情報
それぞれの文字について、50音図での位置やローマ字表記などの基本情報に加え、手旗信号での表し方や文字にまつわる(誰に向けたかわからない)小ネタ等が記載されており、謎の読み応えがある。
お麩に負ける内閣府
「か」と「ふ」では平仮名よりも、同じ読み方をする漢字「科」「麩」についてのWikipediaのページが上位に表示されていた。「未」や「目」が2番手に付くケースも見られ、いわばWikipedia同士での内ゲバが起こっている状態である。平仮名は漢字から派生したものなので、いわば反抗期のようなものと言えるかもしれない。
頑張る企業と地方自治体
Wikipediaについで多くランクインしたのは、その平仮名が頭文字になる企業やサービス、地方の施設などだ。
・「お」 名前.com
・「す」たみな太郎
・「ら」 じる NHKネットラジオ
などは、アクセスを集めるための対策(SEO)が見事功を奏した形と言えるだろう。「な」で「Amebaなう」、「ま」で「ふじやま温泉」など、頭文字以外に文字が含まれるケースも見受けられた。
ロゴはローマ字なのに...
中でも「はとバス」は、「は」で1位 、「と」で2位と両方の文字で好成績を収めており、平和の象徴らしからぬがっつき具合を見せてくれた。ここまで来たらバスのロゴもひらがなにして欲しいところである。
それで調べる人いる?
ここまでは多少位置のズレがあるにしても、納得の出来る結果であった。しかし「そのワードで辿り着く人いるの?」と思わずにはいられない検索結果も現れる。
て:森田一義アワー 笑っ「て」いいとも!
く:出没!アド街ッ「ク」天国
どの世界にいいともが気になり「て」と検索する人がいるのか。アド街ッ「ク」天国は平仮名ですらない。この「全然関係ない場所の1文字」シリーズは、「金曜ドラマ:Nのために」等のテレビ番組に多く見受けられた。
そして「た」の1位は「ダーウィンが来た!生きもの新伝説」、2位は「NHK連続テレビ小説 あさが来た」。もうそれは完了の助動詞じゃないか。「ご飯食べた」とか「トイレ行った」と何の違いがあるというのか。
ここまでくると、狙ってやったのか偶然なのかも分からない。思いがけず検索の奥深さを感じさせる結果になった。
そして「し」では日本一の市が争われていた
ほかにも「る」でしりとり対策のサイトが出てきたり、「り」が女子高生の間で「了解」として使われていることが分かるなど、たくさんの収穫があった。濁音とかアルファベットも楽しそうだけど、時間がかかるので暇なときに少しずつやってみるのが良いと思います。
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